アイスコーヒーをそそいだグラスのなかに黒い小さい虫がとびこんできてそのままインクの染みのようにくたっと浮いて縁にゆらゆらと流れ着いていくコーヒーのうえにできた溶けた氷の透明な層の静けさをみながらわたしはただグラスをながめていた時間の長さを…
均質な光のもとには影がないのでなにも立ち上がらない白くすみずみまでのっぺりと冴えわたってとても清潔だ青ざめた紙の上でわたしたちは愛し合うそこに謎はないぎりぎり光を強めてじりじり目をこらして明日のための紙のしみをみつけなければことばがうしな…
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