Modest glare (oxymoron)

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撞着語法の隙間にこっそりと快楽を見いだすような体験を繰り返すことでいろんな色を識別できるようになるけれど、それをときどき手放すことで圧倒的にうつくしいもののうつくしさを見失わないでいられるような気もする。10代前半のころ、葉に映る葉の影と透けた葉脈を撮りたくてしかたなくて、フィルムに初夏の葉っぱばかりおさめたことがある。現像から戻ってきた写真をみると、影は全部つぶれて葉はぺったりとしていた。とても落胆してしまって、それからずっと写真を撮らなかった。あのときみていたものはいまより単純で、ただ「すごくきれい」という言葉くらいしかあてられないものだったにせよ、おそらく核心はとらえていたのだと思う。ナイーブだけれどそのときのことはあまりばかにできないな、と思う。