Fluctuat nec mergitur

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先日壁をつたう細い枝の写真に"Desire"とタイトルをつけた。直感的に、ああこういう感じだ、と思って迷わずつけたのだけれど、空を背景に枝を撮ってみたらまったく別のものだったので少しおどろいた。少しは似ているはずなのに決定的に印象が違うのはなぜなのだろうと考えていた。壁の存在に思いあたった。
欲望は平面をのびていくもので、立体的な角度がつきづらいのかもしれない。どんなに漠然としている場合でもある対象を指向し、それに対して直線で向かおうとするからだ。壁をつたう枝はすすむが、空中に投げ出された枝はすすまない。風に吹かれて大きく揺れる枝をみながら、とても静的だと感じた。