Eyeless

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存在しないことによってみえてしまうものもあるし、存在しているとしてもみえなくなるものもある。3つならんだ赤いくちびるの安定感をみたときにくちびるは存在することをやめてしまったが、かといって3つならんだ目の不在もたいしたものではなかった。そしてそのとるにたらないという感覚だけはとるにたるような気がする。その証拠に、街に何百何千と存在する、陰鬱で孤独でどこか不吉な雰囲気のマネキンをできればひとつもみたくないと思うことがあるし、ときどきすべてのマネキンの服をぬがせてしまいたいとも思う。